夏の終わりといえば、私が最も感じるのは高校野球です。
毎年見ていますが、今年は決勝含めて、特に激戦が多く、目玉選手も多い大会で終わるのを非常に名残惜しく見つめていました。
https://www.youtube.com/watch?v=-Sj3PKcQzfU
単なるクオリティだけではプロ野球の方が当然上。
しかし多くの人の胸を打つ高校野球。
私はその理由は陳腐な表現にはなりますが、「ひたむきさ」にあるのだと思います。
プロだと諦めてしまうような点差でもあきらめずに追いつく。
負けるとそこで終わりだから、少しでも長く野球を続けるために真剣にプレーする。
仲間への想いが、親や友達への想いが、これまで積み重ねてきたものへの想いが、感動を生みます。
毎年その中からプロ野球選手が生まれていきます。成功すれば、億単位での収入が年間で得られます。その対価として、プレーで観客を魅了する使命を負います。
しかし高校野球には金銭的報酬は存在しません。
それでも球児たちはときにプロ野球選手を上回る真剣さを持ってプレーしています。
それは先述した想いが、金銭的報酬というインセンティブを超えているということなのでしょう。
経営組織の研究者が、ある調査を昔行いました。その調査は、「仕事のパフォーマンスを向上させるのに、金銭的報酬はどのような影響を及ぼすのか」というもの。金銭的報酬を与えるグループと一方でそれ以外の報酬(感謝の言葉であったり、これまでと変わらない金銭を伴わない報酬)を与えるグループに分けました。
前者に関しては、確かにその報酬によってモチベーションが上がり、パフォーマンスは向上しました。しかし、それにより金銭的報酬が得られない仕事へはモチベーションを持って取り組むことができなくなってしまったのです。
すなわちそれまでは金銭以外のものをモチベーションにして頑張れていた。しかし一度金銭的報酬を与えてしまうと、次からはそれ以外に目がいかなくなってしまう、結果的にパフォーマンスは下がってしまうのではないかという結論が出されました。
我々のつきみ祭実行委員会も、お金は貰わない完全なるボランティアの組織です。
ですがだからこそ、来場してくださるお客さまのため、参加してくださる団体の皆様のため、一緒に作り上げてくれるメンバーのため、そういった関わってくださる方の喜びをモチベーションに、最高の祭りを作り上げるために尽力していきたいと思います。